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 どっかの誰かさんに春が来たんだってさ。

 校舎が夕焼けを映し、赤く燃えていた。

 春のにおいのする冬空は赤みを帯びていて、僕の髪を深紅に染める。春のにおいがするようになっても、まだ頬を撫でる夕方の風は冷たい。
 溜息が、白く染まることもなく消え去った。それは、僕のなかに一滴の白いモノすらないのだと暗に示しているようで、無性に腹が立った。

 いじめ倒してやろうかと思ったけど、気分が乗らなくて。
 一時の快楽に身を委ねることにも、気分が乗らなくて。
 ただひたすら、殺意と破壊衝動が僕を苛む。
 だから、ただひたすら、沸き立つ衝動に耐える。

 足元を駆けた、猫だか魔弾術士だかもわからない黒い子猫を抱き上げた。涙くらい、僕でも流すことができるかと思っていたけれど……きっと、僕は欠陥だらけ。

 壊してしまえば、僕のものになるかもしれない。
 壊してしまえば、誰のものにもならないだろう。

 猫の喉を撫でる手に力がこもる。簡単に折れそうな首。砕けそうな頭。そんな僕の黒いモノにも気付かないのか、猫はごろごろと喉を鳴らして指を舐めた。

 でも、壊してしまえば……天邪鬼な温もりを失う。
 それが怖くて、じっと耐える。

 首をつまむと、なすすべもなくてろんと猫がぶら下がる。ぽいとベンチに放り、空を見上げた。沈みかけた太陽が、黒い雲と夜闇に、徐々に攻め落とされ始めていた。

 壊せないのなら、僕が壊れてしまえばいい。
 黒い僕が白い灰になる程、完膚なきまで壊れてしまえばいい。

 僕はもう、何も考えたくなくて……ゴーストタウンに足を向けた。


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 駄文失礼しました。
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